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東大阪から万博出展、そして世界へ!「OSAKA町工場EXPO」の発起人が語る“ものづくりの未来”
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東大阪から万博出展、そして世界へ!「OSAKA町工場EXPO」の発起人が語る“ものづくりの未来”

2025.05.12
MP-Strategy 合同会社





MP-Strategy 合同会社 / 代表・CEO 目黒充明 氏



今、製造業の中小企業の多くが課題を抱えている。優れた技術を持ちながらも、営業専任の担当者が不在であることが多く、十分な販路開拓が難しい。また、少子高齢化の影響で若手人材が確保できず、後継者不足に悩むケースも少なくない。
そんな中、全国屈指の町工場集積地であり、事業所数が約5,500社にのぼる東大阪市に、ITと営業支援を駆使して町工場の可能性を広げているMP-Strategy(エムピーストラテジー)合同会社がある。

特に注目を集めるのが、<VR工場見学>を活用したプロジェクトだ。
2025年の大阪・関西万博への出展を控える今、MP-Strategy 代表・CEO 目黒充明氏に、事業への思いや町工場を盛り上げるヒントを聞いた。

東大阪から万博出展、そして世界へ!「OSAKA町工場EXPO」の発起人が語る“ものづくりの未来”
事業承継が決まっている息子さん(右)と


「こころと情熱を持って戦略を」 ITと営業の両輪で町工場を支えたい


目黒氏が率いるMP-Strategy合同会社は、主に中小企業の製造業を対象に、IT技術とWebマーケティングを通じた営業支援サービスを提供する企業である。

特に力を入れているのは、ホームページ制作やネット広告の活用。企業を紹介するページを作るだけでなく、アクセス解析や担当者とのマーケティング会議を通じて、新規顧客獲得につなげている。

また、町工場にとって必要不可欠な信頼構築を促すため、動画やVR(バーチャル・リアリティ)を取り入れたコンテンツ制作も手掛ける。

MP-Strategyは「お客様に、こころ(Mind)と情熱(Passion)を持って戦略(Strategy)を考える」という意味です。戦略を考えるのがもともと好きで。


社名にそんな思いを託す目黒氏は、東大阪市出身。10代の頃には近所の町工場で鉄線を手作業で束ねるアルバイトをするなど、製造業は身近な存在であった。

大学卒業後は商社でシステム開発課に所属し、プログラマーとしてキャリアをスタート。営業職へ転身したのち、IT市場の大きさとビジネスの可能性に魅力を感じ、ソフトウェアメーカーに転職して東京へ。その後もライブドアをはじめ、メーカーやベンチャー企業など、さまざまな環境でスキルを磨いた。

そして、50歳手前で「自分の信念と理想を追求し、やりたいことを突き止めたい」と起業を決意。地元に戻り、MP-Strategyを設立した。

東京に出てみて、東大阪はいかに町工場の数が多い環境だったのかを実感しました。しかし地元に戻ってみると、その数は半減していた。近隣アジア諸国の進出やリーマンショック、後継ぎがいないなど、さまざまな理由が関係した結果です。加えて、町工場でのビジネスの体質が何十年も変わっていないことが大きな要因であると感じました。

ITの分野で豊富な経験を培い、営業の現場も知り尽くした目黒氏の目には、東大阪の町工場が抱える営業力の課題が明確に映っていた。

いくら製造技術に優れていても、営業マンを抱える余裕がなく、受注が不安定になりがち。下請けの仕事が多いために単価が上がらず、先細りしていく。とはいえ、先のことを考えようにも、目の前の仕事をこなすのに精一杯……
独立して3年が経った頃、町工場の人々とのつながりも増え課題も見えてきました。町工場の給料は決して高くなく、派手な仕事でもない。その中でも、世界に拡がる製造の一翼を担っている東大阪の職人たちの技術力は、もちろん高い。なにより、「ものづくりに対する思い」が強いままである。そこを凄く実感しました。


製造業の社長たちへのヒアリングを通し、町工場や地域全体の将来性を考え始め、その姿を捉えた。
「製造業の人々がこれからも生活し続けられるビジネス体制を整えていきたい」という思いが目黒氏を突き動かし、MP-Strategyの方向性も定まったのだという。

町工場から営業代行の依頼を受ければ、1日で企業の価格設定や製品の特徴を聞き出し、取引に必要な情報を即座に整理する手腕を発揮する目黒氏。2015年にはブームに先駆け、クラウドファンディングを行って町工場による自社製品の開発をサポートした。

目黒氏は、ITと営業の両輪で東大阪の町工場を支えているのだ。

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逆境から生まれたVR工場見学プロジェクト「OSAKA町工場EXPO」


中小企業の製造業に向けて、Webマーケティングを通じた営業支援を行う MP-Strategy が特に注目を集めるコンテンツに「VR工場見学」がある。その背景には、コロナ禍があった。

対面の営業はできなくなったし、売上は半分になってしまった。「このままコロナ禍が明けるまで待つのか?」という、先の見えない状況です。製造業の新規取引が停滞していた2020年、「オンラインで工場を見学できないか」という相談を受けるようになりました。そこで、VR技術を活用して、工場見学をバーチャル空間で再現することを提案したのです。


VR工場見学の最初の導入先は、電気を用いて植物を育てる工場を運営する企業だった。それまで見学者は片道5時間をかけて工場を訪れていたが、VRによって見学が可能になると、かかる時間はパソコンの立ち上げを含めてわずか10分ほどに。移動費はもちろん、人件費も抑えられる。

スピードアップとコストダウンが実現できたこの成功事例を、町工場の経営者が集まる会議で展開すると、大きな反響を呼ぶことになった。

今でこそオープンファクトリー(※1)の取り組みが全国に広がりつつあるものの、「工場を見せるのはタブー」とされていた製造業界。しかし政府によるDX化(※2)促進の流れもあり、次世代を担う2代目・3代目の経営者たちは「むしろオープンにしてPRすべきだ」と考え、VRの導入にも積極的だったという。

(※1)オープンファクトリー:製造業が生産現場を一般に公開する取り組み。見学者にものづくりを体験してもらうことも
(※2)DX化(Digital Transformation):企業がデジタル技術を活用して業務や組織を変革すること


そして2020年11月、目黒氏の思いに共感した7社が集まり、企業のバーチャルツアーを行う「OSAKA町工場EXPO2020」をオープンし、サイトを公開。企画から実施までわずか2か月というスピードだった。
この動きを多くのメディアが取り上げたことでも全国的な注目を集め、反響はアクセス数にも反映された。
参加した町工場へは、今まで営業先として開拓されていなかった北海道や九州の企業から見積もり依頼の連絡もあったという。

「OSAKA町工場EXPO」が与えた新しさは、それだけではない。
採用活動にも変化が見られました。VR工場見学をきっかけに、「こんな町工場で働けると思わなかった」と、若い世代からの応募が増加したのです。

現在24社が参加している「OSAKA町工場EXPO」は、町工場の未来を変えるプロジェクトへと成長している。
★OSAKA 町工場 EXPOサイト: https://vrexpo.jp/

東大阪から万博出展、そして世界へ!「OSAKA町工場EXPO」の発起人が語る“ものづくりの未来”


目指せ来場者1万人!万博出展で町工場の魅力を世界へ


目黒氏の取り組み「OSAKA町工場EXPO」はさらに進化し、2025年の大阪・関西万博への出展(※3)が決まった。
(※3)大阪・関西万博への出展:大阪ヘルスケアパビリオンにて、8月12日〜18日に出展を予定

ここでは、従来のVRゴーグルを使う方法ではなく、3Dプロジェクターを搭載したドーム型モニターを活用する。これにより、来場者をスムーズに誘導し、没入感のある体験を得られるようにするのだ。

万博は、世界に向けて町工場の魅力を発信する絶好の機会。私たちのテーマは、“ ものづくりでいのち輝く未来 ”なのです。


こう語る目黒氏は、町工場が持つ高い技術を紹介するのにとどまらず、「ここで働きたい」と思わせるストーリーを重視した展示を計画している。

期間中に、海外からの来場者1万人以上に東大阪のものづくりの魅力を体感してもらうことが目標だ。

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産・官・学「一緒の目線で」ものづくりの町・東大阪を未来につなぐ


起業当時は東京のクライアントが売上の9割を占めていたが、現在は大阪が9割だという MP-Strategy。
地元でのIT市場の広がりを実感する目黒氏の願いは、単なる自社の成長ではなく、東大阪の町工場全体の発展にある。
東大阪でものづくりをする人々の環境が底上げされて、製造業に関わる人口がどんどん増えることで、町を盛り上げていきたい。そのためには、若い人も育てていかなあかんと思っています。


現在、息子の翔大氏とともに事業を進めており、5年後には事業承継を予定しているという。

翔大氏は町工場を回り、経営者たちとの対話を重ねながら営業を学んでいる最中だ。「地域を知り、人を知ることが営業の基本」という父の考えを実践し、次世代のリーダーとしての経験を積んでいる。

また、同じく町工場集積地である大阪・八尾市の取り組みを参考に、目黒氏は自治体や大学と連携し、シンポジウムや勉強会を定期的に開催。町工場の将来のために、事業承継問題に悩む経営者たちに向けた情報提供も行っているという。
経営者たちも行政も大学も、それぞれ一生懸命やっている。「まちづくりを盛り上げたい」「良い町にしていきたい」という同じ目標を持つ者同士、一緒の気持ちの目線にならなければ!


町工場それぞれでのビジネスが確立され、自社のブランディングを強化することで、グローバル市場に届けたい。
目黒氏の熱い思いと挑戦は、東大阪を「世界に誇れるものづくりの町」として未来につなげていく。

東大阪から万博出展、そして世界へ!「OSAKA町工場EXPO」の発起人が語る“ものづくりの未来”




MP-Strategy合同会社
本  社:大阪府東大阪市花園東町2-16-4
オフィス:大阪市中央区難波5-1-60 なんばスカイオ27F
オフィシャルサイト:http://mp-strategy.com
OSAKA 町工場 EXPOサイト:https://vrexpo.jp/