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子供たちみんなが食べたあのお菓子の、次なる展開とは?
大阪市淀川区製造・メーカー商社・卸小売・流通

子供たちみんなが食べたあのお菓子の、次なる展開とは?

2022.01.28
オリオン株式会社

オリオン株式会社 代表取締役社長 小西 靖宏 氏

                                                            

『ミニコーラ』や『ココアシガレット』など、子どもの頃に誰もが一度は手に取ったことのあるお菓子を製造・販売しているオリオン株式会社。ついつい笑ってしまうようなインパクトのあるネーミングや商品ラインナップは今もなお増え続け、数多くのお菓子が生み出されています。主力商品であるミニコーラは月間130万個を製造し、累計売り上げ数は6億5520万個にのぼるほど。
『見てたのしい、もらってうれしい、食べておいしい、またほしい』(=オリオンの4C)というお菓子を子どもたちに届けるために、発売から30年が経つロングセラー商品をつくり続ける秘訣や、今後のビジネスの展望について、3代目社長小西 靖宏氏にお話を伺いました。

子供たちみんなが食べたあのお菓子の、次なる展開とは?


現物売りから始まったココアシガレット



1951年に発売された、ハッカの香りとココアの風味が口中いっぱいに広がるココアシガレット。元祖パロディ商品も発売当時は5円で販売し、砂糖とココアとハッカだけというシンプルな原材料でつくられていました。

森永出身の3人の創業者が戦後、砂糖屋さんに砂糖を借りてお菓子をつくって売ったのが始まりです。高級品だった砂糖がお中元やお歳暮で送られて、喜ばれていた時代ですね。その頃からココアシガレットをつくっていました。

最初は現物売りをしていたんです。大阪でトラックにココアシガレットを満載にして、京都・滋賀・三重・名古屋で売りながら東京に向かうんです。足りなくなった分はコンテナ貨物で送り、最寄り駅で補充して、また売って…。これを繰り返して現物移動販売をしていたそうです。今思えば、よく考えましたよね。うちの会社が初めて、このやり方を始めたそうですよ。


1970年代あたりから全国に広がっていたお菓子たち。順風満帆…というわけではなく、時代の流れに合わせて販売方法や商品コンセプトなど都度見直し、あたらしい販売ルートを築いてきたそうです。

子供たちみんなが食べたあのお菓子の、次なる展開とは?


ネットで販売を始めたのが2000年頃です。ネット販売の導入はめちゃくちゃ早かったんですよ。駄菓子を1個ずつ売るのが難しかったので、富山の薬売りみたいに赤い箱に入れて、「常備菓子」って書いて3,000円で売ってました。中身は4,000円分くらい入ってましたよ。(笑)自分でお菓子を補充してもらえるように、箱は丈夫につくりました。

その頃から、ココアシガレットに対して「タバコを助長するようなお菓子はどうなのか」「辞めてほしい」という雰囲気が広がりまして。うちはタバコじゃなくてお菓子だから…ということで、2011年の発売60周年を記念して「オリオンはあなたの禁煙を応援するお菓子」ということで生まれ変わらせたんです。人間が60歳で還暦を迎え生まれ変わるように、お菓子も生まれ変わらせました。その時、父の日にあげるプレゼントがあまりない、ということで自動販売機のような組立キットもつくって売り出しました。


子供たちみんなが食べたあのお菓子の、次なる展開とは?


『コカ・コーラ』社との争いで培った自信



ラムネ菓子のミニコーラを販売した時、コカ・コーラ社から訴えられたのは有名な話ですが、この奇跡のような勝訴が更なる自信とパロディー商品のパワーアップにつながったそうです。

2018年頃から販売している、『アイコス』に扮した『マイコス』。これをフィリップモリス社に怒られてね。(笑)内容証明が届きました。向こうはアイコスで、こっちはマイコスだからええやろと思ってたんですよね。あちらも内容証明送ったらやめると思ってたんでしょうが、このことをニュースにしたらもっと売れるなと思って(笑)。先代の社長の時にミニコーラが勝ったから、今回勝ったらアメリカ2社を2代でいわした(やりこめた)事になるなって(笑)。
しかし、裁判となると無駄に時間と費用が発生するので、相手の言い分をある程度聞いて文字のQをCに代えるなど変更、納得してもらいました。

子供たちみんなが食べたあのお菓子の、次なる展開とは?


1988年頃から機械化を進め、大量生産できるようになりました。駄菓子で大量生産できるところがなかったので、そのあたりからどんどん全国に広まったんです。今ではダイソーさんで結構売り上げていますね。商品名は企画部が全て考えています。ミニコーラが勝訴したので、パロディ出してええやろみたいな雰囲気でどんどん出して…何回か怒られる、ということがありました(笑)。やめるようには言ってるんですけど、企画部が結構懐疑なものを出してくるんですよね。年間製品化されるのは10案くらいです。商品のネーミングは社員に考えてもらって、採用されたら金一封。ある商品は、近所のローソンで働くお姉さんの息子さんが「これをシガレットにして欲しい!」って持ってきたものを商品化しました。



あいみょんさんのおかげで再ブレーク…のはずが大ごとに



ココアシガレットと箱を持つ姿が大きな反響を呼んだ、あいみょんさんのInstagramの投稿。売り上げが跳ね上がり万々歳…と思いきや、なかなか大変だったようです。

あの投稿で売り上げが上がったのは上がったのですが、商品がなくなってしまってね。日経トレンディが取材に来たことで、さらに全国に広がって…。商品がないから問屋さんに怒られて。売り上げが上がってよかったね、どころの話じゃなかったです。お客様に商品が出せなくて本当に困ったのですが、そこからもっと量産するために機械化を進めることになりました。

ただ、ちょうど設備を増強して「さあ量産や!」言ってた頃にコロナがきて…。商品が全く売れなくなったんです。会社を継いだのは今から8年前で、山あり谷ありでしたが、大きな山はやはりコロナです。会社の売り上げが12億くらいの時に継がせてもらい、業績は右肩上がりだったんですがコロナで10%強下がりました。キツかったですね。雇用と賃金だけは守らないといけないので、そこは絶対に守りました。今はV字回復してますよ。



アイス屋さんの営業の娘さんから出た、「ミニコーラをアイスにして欲しい」



ココアシガレットやミニコーラなど、ロングセラー商品がひとつのブランドとしての力を持つ中で、更なる新商品が生み出されています。

アイス屋さんの営業の娘さんから出た声をきっかけに生まれた、ミニコーラのラムネが入ったアイスが大手コンビニエンス・ストアで販売され、100万個ほど売れました。来年もアイスはまた売りますよ。うちのデザインが一番かっこよかったですね、アイスコーナーにあるのがすぐわかります。
うちは砂糖問屋から始まっているので、お菓子にも砂糖を使っています。砂糖を使ったアイスは溶けにくく、美味しいんですよね。商品にはフレーバーはほとんど使っておらず、砂糖でできています。それで濃い味が出るんです。


子供たちみんなが食べたあのお菓子の、次なる展開とは?



コラボで生み出される会社の新しい可能性



お菓子の販売だけだったものが、近年は異業種企業とのコラボレーションによって様々な商品を開発しています。多くの声がかかるのは、昔からパロディー商品を売ってきたという『いけるんちゃうかな?』という受容力が大きいようです。

今までは菓子問屋さんとだけしか仕事をしていなかったのですが、それ以外の業種を探ってみようと10年ほど前から異業種企業とのコラボレーションによって様々な商品を開発しています。今もコラボ商品が増えていますね。
例えば、ミニコーラとココアシガレットの線香ができますよ。お菓子の匂いがする線香です。他にも、建築資材を売る問屋さんとのコラボで夏場に塩分を取りやすいよう『塩タブレット』が生まれています。飴だと包装紙にひっついて取れないですが、タブレットならくっつかないのでは?という視点で開発しました。2月ぐらいから商品販売して、6月くらいまでつくり続けないと間に合わないくらい、トン単位で売れ続けています。
他にも、回転寿司で回っているアイスの上にミニコーラを乗せる商品とかもあります。異業種と仕事をするのは面白いですね。

思いもしないようなコラボの話がいろんなところからやってきて、そうなんや!そんなやり方あるんや!ってこっちが驚いています(笑)。「オリオンはパロディをつくってるから、やってくれるんちゃうかな…」って思われているようですね。ありがたいですね。聞いたことのない会社からどんどんメールがやってきます。まず高岡常務のところに話がやってきて、窓口として全部受け入れてくれてしまう感じがいいんでしょうね(笑)。



大阪府教育庁と出版社とのトリプルコラボ企画



ミニコーラのパッケージに付いているQRコードを読みとると、電子書籍形式の絵本を読むことができる…というお菓子と絵本という子どもが大好きな商品のコラボ企画。気軽に楽しみながら読書ができる環境を整えるため、大阪府子ども読書活動推進普及啓発 OSAKA PAGE ONE 事業として現在取り組まれています。

小学生はみんなiPadを持っているので、そこでQRコードを読み取ってもらって絵本を読めるようにしています。6月から11月で600万個ほど売れましたね。実際に絵本を読んでいる子は5万人くらい。これを見たホテル京阪さん用に2万個ほど、HEPファイブさんに5万個販促用として注文いただきました。

どこでどんな話が来るのかわからないです、本当に。異業種コラボのおかげで、売り上げも好調です。売り上げの10%は占めています。これからもいろんな商品を生み出してみたいですね。


子供たちみんなが食べたあのお菓子の、次なる展開とは?


『成長する中で、みんなうちのお菓子を通っている。それが一番ありがたいですね。』 『子どもが手に取った時にニコッとするでしょ、あれがいいですね。』と小西氏。
商品に対する愛情を惜しみなくお話してくださいました。
2022年はチョコメーカーとの斬新なコラボ商品も誕生するそうで、ますます目が離せないオリオン株式会社。
今後どんなユニークなコラボ商品が登場するのか楽しみですね。


オリオン株式会社
本社:〒532-0035 大阪市淀川区三津屋南2-10-1
オフィシャルサイト:https://orionstar.co.jp/