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創業100年越えの岸和田老舗蔵元! 酒で繋ぐ、人と紡ぐ物語
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創業100年越えの岸和田老舗蔵元! 酒で繋ぐ、人と紡ぐ物語

2024.08.02
株式会社元朝(がんちょう)

株式会社元朝(がんちょう)/ 代表取締役 寺田篤史 氏

                                                                                                                  

岸和田のだんじりで有名な岸和田市並松町に酒蔵を改造した酒屋がある。
株式会社元朝(がんちょう)代表取締役 寺田篤史氏のお店だ。
高曾祖父が、大正元年(1912年)に地酒「元朝(がんちょう)」を醸造開始した。
現在は、醸造は委託しているが、地酒「元朝」の蔵元である。

酒屋は日本全国の蔵元から厳選して仕入れており、日本酒は約70種類用意されている。
焼酎も70種類以上揃っており、ECサイトでは、全国の日本酒ファンが購入している。
愛する日本酒を知ってもらい、楽しんでもらいたいと、販売だけでなく、角打ち(かくうち)(※1)もできる。
またランチや音楽ライブができるスペースも用意されている。
(※1)角打ち(かくうち):量り売りのお酒を買いに来たお客さんが店先で味見をしたり、店の隅っこで飲めるようにしたことが始まり。今では酒屋での立ち飲みをいう。

2024年6月には大阪産のサツマイモを使用した焼酎を販売。若きサツマイモ農家と組んで、大阪産のサツマイモを使った焼酎作りに一役買ったのが寺田氏だ。
また岸和田の地元ラジオ局のパーソナリティーを14年も勤めている。
そんな多彩な才能を発揮する寺田氏に話を聞いた。

創業100年越えの岸和田老舗蔵元! 酒で繋ぐ、人と紡ぐ物語


周囲の説得で継いだ酒屋は、暇すぎた




寺田氏が酒屋を継いだのは、30歳の時。それまでは、某大手飲料会社社員。そこでは成績もよく若手の成長株、ホープだった。

Q.酒屋を継いだきっかけは何だったのでしょうか。
会社での待遇もよかったので辞める気はなかったんです。ただ、毎日のように母親に「店を閉めよう思てる」と言われたんです。親戚からも店を継ぐ気がないのかと言われ続けたもので、「ええい、やったろやないか!」となって継ぐことにしました。

20年ほど前のことである。
私が継いだときは、普通のどこにでもあるビールや日本酒を売っている一般的な酒屋でした。1週間、店に座っていても客が来ないんです。3日間、誰も来ない時もあったんです。地酒の「元朝」は人気がありましたが、「元朝」頼みだけで、ビールとかは価格の安い量販店などとの競争が激しくなってきた頃で、売上はさっぱりでした。

あまりの暇さに、「俺の代でつぶしてもええやろ(笑)」というくらいの気持ちで後を継いだ寺田氏だったが、さすがにこのまま手をこまねいているわけにはいかなかった。
時間はたっぷりあった。まず全国に地酒「元朝」を知らしめるため、店のホームページ作りに着手する。

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ECサイトを活用し、お酒のオリジナルラベルで勝負をかける


ちゃんとした店のホームページがあるところは少なかった時代だったので、自分でホームページを立ち上げてECサイトで販売を始めました。ECサイトでは、酒類の販売に加え、ギフト用に注文したお客様のオリジナルのラベルを付けるサービスで勝負をかけました。


日本酒や焼酎のラベルを書道家に書いてもらった。書き手は、地元岸和田の有名な書道家に頼んだ。
当時、このようなサービスは珍しく、yahooサイトの焼酎部門、日本酒部門で1位を獲得した。

書道家の先生を2か月かけて説得しました。実は今は僕が書いてます。先生から毎日筆で升目を書き続けたら上手くなると教えてもらい鍛錬しました。




お子さんの誕生祝い、店の開店祝い、還暦祝い、にと手書きのラベルが貼られたお酒は、世界にたった一つの「あなたのお酒」として喜ばれている。

寺田氏が、ラベルの次に取り掛かったのは、酒屋として特徴を出すことだ。
そこで全国の蔵元を回り、厳選した珍しい日本酒、焼酎を増やしていった。今ではその数はどこにも引けを取らない程の数を揃えている。

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酒は飲んでもらわなければ、旨いかどうかわからない


種類はどこよりも多い。しかも厳選したものだ。品ぞろえには自信はある。寺田氏は、店に置いてあるお酒はすべて試飲し、味も分かっている。個人的な意見ならいくらでも説明できるが、それよりもお客さんに飲んでもらえばもっと分かってもらえる。
「酒は飲んでもらわなければ旨いかどうかはわからない」と有料の試飲サービスを開始した。
これが評判になり、利用客も増えたのだが・・・。

試飲サービスは良かったんですが、だんだん飲みに来るお客さんが増えて、買いに来てくれるお客さんと店内でバッティングするんです。それなら気軽に飲める場所を作ってしまおうとなったんです。


問題は場所だ。
まっ先に浮かんだのは、無用の長物になっていた倉庫と貸していた酒蔵だった。
高曾祖父が醸造を始める前に建てられたもの酒蔵は約130年以上前からこの地に建っていた歴史的建造物だ。
外観や蔵の雰囲気はそのまま活かし、内装だけを改装し、2009年8月に完成した。
調度品は寺田氏の祖母が使っていた家具を使用している。
落ち着いたリラックスできる空間になっている「元朝」立ち飲み部だ。
甘い、辛い、スッキリ、どっしり。それぞれの好みを言えば、店主の寺田氏がお勧めの日本酒を教えてくれる。
店内で販売中のほとんどの日本酒が酒グラス(60CC)300円で楽しめる。
また、酒蔵は年中通して日本酒や焼酎には最適な環境だという。直射日光は当たらないし、通気性もいい。

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2023年3月にはGMT発幸研究所をオープン。Gは元朝のG。Mは、みんなのM。Tは友達のT。
つまり、GMT=元朝みんな友達である。ランチもスタートした。メニューは粕汁とおむすびがメインで、料理は寺田氏の奥さんが担当している。11時から13時半がラストオーダー。手作りなので数量限定だ。

Q.ランチを始めたのはどうしてですか?
酒を売るのが仕事ですが、酒が飲めない方にも親しんでもらいたいと始めました。
飲めなくても日本酒がたくさんあることを知ってもらいたい。あの酒屋にはいっぱい種類があるからと贈答用に購入してもらえることもあります。客層が広がります。


旨い酒にはいい音楽も必要だ。GMT発幸研究所で音楽ライブも開催している。
寺田氏のまわりには、いろんな人が集まり、繋がり、人が人を呼び込んでいる。
そして、その繋がりから、新しいプロジェクトがスタートした。

若手農家の夢に人肌脱ぐ!大阪産サツマイモ焼酎「阿呆-ahou-」の誕生


2023年12月、年末の忙しい時期のこと。
寺田氏の友人から若手農家集団「オオサカポテト」の渡邊博文氏を紹介された。
彼は、大阪の耕作放棄地をなくし、「大阪をサツマイモの産地にしたい!」という夢を持ち「夢シルク」というブランドのサツマイモを作っている。
「夢シルク」をもっとみんなに知ってもらいたい渡邊氏と「ほな、芋焼酎つくろうや」と寺田氏。
こうして「夢シルク焼酎化計画」がスタートした。
寺田氏は、渡邊氏の熱意を受けて奮闘し、焼酎を仕込んでくれるところを全国探しまわり、そして遂に焼酎の本場、宮崎で協力してくれるという「落合酒造場」に辿り着く。
2,500㎏ものサツマイモ(ブランド名・夢シルク)を宮崎まで運び、約半年間の仕込み・熟成期間を経て大阪産サツマイモの芋焼酎が完成した。焼酎のネーミングは「阿呆-ahou-」だ。
糖度が高く上品な味わいが特徴で、蒸留すると甘い香りと、焼き芋の風味が漂う。2024年6月、販売が開始された。

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頼まれ事は、ついつい引き受けてしまう寺田氏は、おしゃべりも上手で多弁。岸和田のラジオ局「ラヂオきしわだ」のパーソナリティーも引き受けている。
てらぴょんの名前で『Happy Morning Kishiwada』(【放送日】日曜午前10時〜11時・【再放送】日曜午後3時〜4時)を14年前から担当している。

面白いことがあれば、人肌脱いで、すぐに協力する寺田氏。
日本の酒を広めるために、これからもまた面白いことを始めそうだ。

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株式会社元朝(がんちょう)
岸和田市並松町22-30
オフィシャルサイト:https://gancho-sake.jimdofree.com/
岸和田酔処 Yahoo!店: https://store.shopping.yahoo.co.jp/gancho/